外科処置
歯科における外科は口腔外科(こうくうげか)と呼ばれ、処置内容は多岐にわたります。
ここでは、代表的なものにとどめます。
硬組織の外科
最も頻度が高いのは抜歯です。虫歯が相当進行してしまったもの(C4)、歯周病で回復の見込みが無いもの、親知らずや位置異常の歯、矯正治療をするにあたっての便宜抜歯などがあります。親知らずで、磨きにくく、虫歯となった例(下左図)、萌出に伴なって前方の歯群を押してしまう例(下右図)も抜歯となる事があります。
親知らず周辺の虫歯(左図)、萌出に伴なって前方に押す場合(右図)
その他として、根分岐部病変のために歯を分割するのも外科の範疇でもあります。左下の石膏模型写真は実際の例で、分割後に数週間かけて歯間を拡げたところです。この例では、分割した大臼歯の2根に対して各々金属冠を入れて再び噛めるようにしています(右図)。
軟組織の外科

いわゆる歯肉や舌、頬粘膜病変に対する外科処置です。
代表的なものは、歯牙萌出直前に、その上を覆っている歯肉を除去し(開窓)萌出を促す処置です。
丸印の歯肉を麻酔下で切除し、萌出を促します。